岡山国際サーキットで行われた2018スーパーGT開幕戦。注目の決勝レースは#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)が優勝を飾った。2位はタイヤ交換作業無しで攻めたRAYBRIG NSX-GTが入りバトンはデビューレースで見事表彰台を獲得をして昨年の鈴鹿1000キロでの借りを返す事を果たした。3位は作根のチャンピオンのKeePer TOM’S LC500が続いた。GT300クラスは予選9番手からスタートしたUPGARAGE 86 MCがタイヤ交換作業無しで逆転トップチェッカーを受けた。午前中には雨も降るなど、昨日同様の寒さとなった岡山国際サーキットだが、決勝スタート前には青空が広がった。

2018 シリーズポイントランキング(第1戦終了時点)

第1戦 岡山国際サーキット:決勝レース結果

2018.04.08 第1戦 岡山:決勝レース情報(リタイア原因等)


■気象情報

天候:曇り 時々 晴れ 路面状況:ドライ

気温:11度/路面温度:22度(スタート10分前)、16度/24度(15周時点)、15度/24度(30周時点)、16度/24度(60周時点)

■決勝終了後情報

決勝日(4月8日):17,700人(曇り時々晴れ)予選日(4月7日):10,700人(曇り一時雨のち晴れ) 総入場者数:28,400人


 

GT500 Class No.17 KEIHIN NSX-GT

「最後の最後まで気を抜くことができなかった」

塚越 広大僕がGTに出るようになってから10年目。チームも2010年に優勝して以来、勝つことができないでいました。勝てそうな時も何度かありましたが、結局勝てなかったのは、僕に足りないところがある、と思っていました。でもこうして勝つことができて、応援してくれた皆さんに恩返しすることができました。前半乗った小暮(卓史)さんから替わってピットアウトして、タイヤのウォームアップを終えて、早い段階で100号車(No.100 RAYBRIG NSX-GT)を抜くことができたのも大きかった。でも、スタートで小暮さんが23号車や24号車に抜かれることなく抑えきってオープニングラップを終えたことも大きかったと思います。僕らのクルマはタイヤを温めるのが難しくて、オープニングラップはとても厳しかったと思います。しかし、小暮さんが凌いでトップをキープしてくれたことで、その後のレースを有利に展開できたのだと思います。フロントに(他車の)パーツが刺さっていたことも、100号車がタイヤ無交換だったことも、チームからのインフォメーション(無線連絡)はなく、ゴールしてから知らされました。ピットでは、僕がドライビングに集中できるよう気遣ってくれたんだと思います。本当に、後ろから100号車が迫って来ていたので、最後の最後まで気を抜くことができませんでした。でも優勝できて、本当に嬉しいです。

「チーム全員が高いレベルで仕事をしてきた結果です」

小暮 卓史まずチームと、チームや僕たちに協力し、サポートしてくれた多くの人たちに感謝したいです。レース後半、塚越(広大)選手が100号車を早目に抜いたことが大きな勝因になりました。ただ僕は、ピットでモニターを見ていてドキドキしっ放しで、ピットと(休憩場所である)トランスポーターの間を行ったり来たりしていました。優勝するってこんなに緊張するものなんだ。そしてこんなに素晴らしいものなんだ。喜びがこんなに大きかったんだ、と改めて知らされた気がします。このチームに来て初優勝ですが、本当に嬉しいです。今回勝てた要因としては、もちろんクルマのポテンシャルが上がったことが大きかったと思います。でもクルマのポテンシャルが上がっていても、それを引き出せるかどうかはチームの力に掛ってきます。オフのテストから好タイムをマークして、勝つチャンスがあったのですが、それをちゃんと結果に繋げることができたのは、やはりチームの力。チームスタッフ全員が高いレベルで仕事をしてきた結果だと思います。開幕戦で勝つことでチャンピオンを意識する、というよりもSUPER GTは毎戦(ウェイトハンディなどで)状況が変わってくるので、どのレースでも最大限のポイントを獲る。次回からも、そんな気持ちで戦いたいですね。

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Rd.1 決勝GT500:2~3位コメント

決勝2位 No.100 RAYBRIG NSX-GT

山本尚貴「ジャンプアップするにはタイヤ無交換しかないと思った」 目の前に17号車がいて“これを抜けば優勝だ!”と思っていたのでそれができなかったのは非常に悔しいのですが、前半のJB(ジェンソン・バトン)のスティントと今週末の流れを見ていると、まさか2位になれるとは思っていませんでした。確かに欲深く言えば優勝して終わりたかったですが、チームとしてもHondaとしても上場の滑り出しができたのではないかと思います。 レースでは、エンジンのアラームが残り15周の時点で出てしまったんです。ペースも上げづらかったし、タイヤのピックアップもありました。一方、僕らはタイヤ無交換の戦略だったんです。周りとしては、『なんでそんなとこにいるの!?』という感じだったと思います。無交換は僕が決めました。前半のポジション(6〜8番手)から大きくジャンプアップするにはタイヤ無交換しかないと思ったので、選択しました。でもそれができたのはチームのみんなのおかげでもあるので、結果を残せて良かったです。次につながるレースになりました。

 2018スーパーGT第1戦岡山

ジェンソン・バトン「いきなり表彰台に上がれて、とてもうれしい」 今日は、ほんと“クレージースタート”の幕開けでした(苦笑)。たぶん、スタートに関するルールが厳しくなったせいか、まさに“大混乱”という感じになったんだと思います。僕の後から2台のクルマが横に並んできたのには驚きました。そんなこともあって、オープニングラップでは8番手までポジションを落とすことになってしまったんです 一方、レースそのものはいい流れの中で走れたと思います。それからチームの戦略(タイヤ無交換)も興味深かったですね。結果としてそれがいい結果を招きました。みんなすばらしい仕事をしたと思います。フル参戦初となる開幕戦でいきなり表彰台に上がれたので、とてもうれしいです。

 バトン選手はスポット参戦をした昨年の鈴鹿1000キロでの借りを返す事を果たした。


 

決勝3位 No.1 KeePer TOM’S LC500

平川 亮「手負いの状態だったが、なんとか粘れた」 タフなレースでしたね。(キャシディのスティントで)2番手に上がるまでは順調にいっていたんですけど、17号車と接触してクルマが壊れてしまった状態でバトンを受け取りました。クルマの左側が壊れて、ステアリングのセンターもずれていてまったく真っ直ぐ走らない状態でしたけど、そのなかでなんとか粘れたのかなと。最初に(6号車に)抜かれましたけど、最後にパスして3位で終われたのでまずまずかなと思ってはいますが、終盤(2位の100号車との)差がつまってきていたのでもうちょっと戦えたのかなと思うと悔しいですね。 6号車とのバトルについては、それがレクサス×ブリヂストン勢の勢力図と考えてもいいぐらい、いつも6号車と僕たちが争っていますが、去年と同じく6号車の前でゴールできて、まずは良かったなと思っています。次の富士ではウェイトハンディもそこまでは積まない(3位:22kg)ので、またトップ争いができると思います。

 2018スーパーGT第1戦岡山 参加全車両ギャラリー【GT500】

ニック・キャシディ「しっかりとスピードを見せることができた」 予選9番手でスタートを切って、自分のスティントでトップに立つことができたのは信じられないくらい。ハッピーですよ。ただ17号車とバトルになったときに、ちょっと向こうが被せてきたような感じになってしまったんですよね…。それがとても残念でした。でも、僕のスティントではしっかりとスピードを見せることもできたのは良かったと思います。

チャンピオンとして挑んだ初戦は表彰台3位からタイトル防衛を始めることが出来た。



2018 AUTOBACS SUPER GT Round 1 岡山国際サーキット


 

GT300 Class No.18 UPGARAGE 86 MC

「石田監督に優勝をプレゼントできて本当に良かった」

中山 友貴2013年にGT300でチャンピオンを獲っているけれど、僕にとって今回の優勝がSUPER GTでの初優勝なんです。でも何よりもこのチームに来て4シーズン目。石田さん(石田誠監督)に優勝をプレゼントできて本当に良かった。もう、石田さんに喜んでほしい。その気持ちで頑張ってきました。去年まではBANDOHさんと一緒にチームを作って、マサさん(ジョイントチームのLEXUS TEAM WedsSport BANDOHの坂東正敬監督)からノウハウを分けてもらいながら戦ってきました。それで今年からBANDOHさんから独立したチームとして一歩を踏み出すことになりました。チームメイトとして呼ばれた小林(崇志)選手は、僕とは鈴鹿サーキットのレーシングスクール時代の同期で、とても心強い助っ人です。それだけに必勝体制を敷いて迎えた今回の開幕戦でしたが、予選では雨に翻弄されて9番手になってしまいました。コーナーでタイムを稼ぐJAF-GT300車両は、予選で前にいないとストレートの速いFIA GT3勢を抜くのが大変です。それで正直、今回は厳しい戦いになるな、と思っていました。でもタイヤ無交換の作戦が上手く行き、優勝することができました。前半を走った僕の仕事はタイヤをマネージメントしながらポジションをキープする、ということ。結果的に上手く行き、後半の小林選手が素晴らしい走りで25号車(No.25 HOPPY 86 MC)をパス。そのまま逃げ切って優勝することができました。同じクルマの25号車には絶対負けたくなかったし、また自分でも負けていないと思っていたので、それが証明され、良かったです。

「これからも地に足をつけて1戦1戦レースを積み重ねていく」

小林 崇志

去年はGT500で戦っていましたが、「来年、GT500のシートはない」と通告されました。それでSUPER GTのシートがなかなか決まらなかったのですが、年の瀬もせまった頃に石田さん(石田誠監督)から声を掛けていただきました。パートナーの中山(友貴)選手は鈴鹿レーシングスクールの頃から良く知っていて、経験豊富で速さのある彼とコンビを組むということは必勝態勢で行くということで、個人的には“結果が出なかったら即クビだ”とプレッシャーも感じていました。でもテストで2回走らせてもらっただけで、3年かけて進めてきたクルマづくりが間違っていなかったことが分かってきました。 予選でもドライならフロントローか悪くてもセカンドローには行けると思っていましたが、雨で9位になってしまいました。でも、昨日ホテルに帰るクルマの中で「じゃあ明日はタイヤ無交換で行ってみようか!」と呆気なく作戦が決まりました。以前にもタイヤ無交換で走り切ったことはありますが、初めて履くヨコハマタイヤがどういう性格かがつかみ切れてなかったので、少し不安はありました。でも中山選手がタイヤを上手くセーブしてくれたおかげでタイヤは最後まで安定していました。 レース終盤にはペースの良い7号車(No.7 D’station Porsche)が追い上げてきましたが、ラスト数ラップに少しだけプッシュしたら7号車と同じペースで走ることができました。去年はGT300もGT500も開幕戦で勝ったチームがチャンピオンになったのですが、レースではどのチームも優勝を狙っているし、シリーズではどこもチャンピオンを目指しています。だから今回勝ったからどうのこうのではなく、これからも地に足をつけて1戦1戦を積み重ねて行きたいですね。

Rd.1 決勝GT300:2~3位コメント

決勝2位 No.7 D’station Porsche

藤井誠暢「予選20位から2位は笑っちゃうくらい嬉しい!」予選では硬いタイヤを選んでいたので、路面温度が上がらなくて想像以上にキツかったんですけど、ロングではタイヤがポルシェにヒットしてすごく良いものができたので決勝は強いだろうなとは思っていました。でも予選20位からここ(2位表彰台)までくるとは想定もしていなくて、8位ぐらいまでいければいいかなと(笑)。僕が引っ張るという戦略で(暫定)トップまでいけたんですけど、それもそもそも考えてなかったんです。でもリヤタイヤの2本交換を予定していたので、トップとのギャップを聞いて“もしかしたら表彰台にいけるかも!?”と思っていました。だからタイヤも燃料もセーブしてスヴェン(ミューラー)に渡したんですけど、彼も難しい状況のなか2台を抜いて戻ってきてくれて……笑っちゃうくらい嬉しいですね(笑)。次の富士ではちょっとウェイトを積んじゃいますけど、公式テストでもトップタイムが出ていますし、クルマとの相性も良いので、とにかく勝ちを狙っていきます。

 Rd.1 決勝GT300:2~3位コメントの画像

スヴェン・ミューラー「20位から2位なんですから、もう最高!」 信じられないレース展開でした。素晴らしいチームと最高のクルマで戦うことができました。予選の結果は20位という良くないものでしたが、僕らは決してパニックになることもなく、ただひたすら決勝に向けて何ができるのか冷静に考えて準備を進めてきました。藤井選手もいい走りをしてくれましたし、戦略も良かったと思います。20位から2位なんですから、もう最高! 開幕戦で2位表彰台という結果を手にすることができたのは大きな喜びですね。 ピット作業ではリアタイヤ2本のみ交換したんです。これで作業時間を短縮できました。確かに2本だけの交換だったのでマネージメントには注意しました。終盤、背後からメルセデス(No.65 LEON CVSTOS AMG)が来たときにはオーバーステアがひどい状況だったので結構たいへんでした。それで後続との差が縮まったのですが、なんとかこらえました。バトルも実にクリアですばらしかった。これこそがSUPER GTの魅力だと思います。

決勝3位 No.25 HOPPY 86 MC

松井孝允「接触がなかった分、去年よりは良いスタートが切れた」 僕たちの新たな課題でもあるんですけど、今回のレースで決勝のペースが厳しいということが分かったので、そこを速くしていければもっと強くなれると思っています。予選だけではなくて、決勝も速くなれるようにドライバーもチームもクルマも改良していきたいと思っています。同じマザーシャシーを使う(優勝した)18号車に敵わなかった理由としては、準備してきたことがちょっとズレていたのかなということを感じました。でも去年はこの開幕戦で65号車と当たってしまったので、今年はそういうことがなかっただけ良いスタートが切れたんじゃないかなと思っています。 (今年の相棒となった)坪井(翔)君はとにかく安心して見ていられるので、これからふたりで競い合いながらもお互いを高め合ってチームに貢献できるようにしたいですね。次の富士は長いので、いま課題としている決勝のペースをレベルアップできれば、シーズンを戦ううえでもかなり有利になると思うので、とにかくそこを目指してがんばります。

 

坪井 翔「チャンピオン獲得を目指していい発進ができた」 事前の準備はしっかりとできていたと思うし、5番手からのスタートで最初の1、2周はいいバトルができたし、順位を上げることもできました。それ自体は良かったのですが、戦略としてタイヤ無交換でいくことになっていたので、タイヤを残していかなきゃいけない中で結果を振り返ると、ちょっと使いすぎちゃったのかなという気がします。なので松井(孝充)選手を苦しい展開にさせてしまったので、そういう意味では自分の実力不足が出てしまったのかなと思います。でも、なんとか松井選手ががんばってくれました。今日のようなことは二度と繰り返さないよう、しっかり次からはいいレースをしたいと思います。 去年(の岡山戦)は8位でしたが今年はまず表彰台に乗れたので、そういう意味でもチャンピオン獲得を目指していい発進ができたと思います。