後方からノー交換で大逆転!!

2016 AUTOBACS SUPER GT第4戦『SUGO GT 300km RACE』決勝レースが、7月24日、宮城県のスポーツランドSUGO(1周3.704km×81周)で行われた。スタートからゴールまで両クラス共に大混戦の戦いとなった。GT500クラスでは、近藤真彦監督が率いるNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/柳田真孝組)が予選9位から大逆転で優勝を獲得した。スタートでは順当に通過するが、序盤からトップが目まぐるしく入れ替わる展開に6周目の1コーナーでGT300のイン側に入ったところで、GT300がアウトからターンインして2台が接触しスピン。ポールポジションから優勝も期待されたが、カルダレッリは13番手まで後退してしまった。 

トップに立った小暮は、GT300の混走の隙を突かれZENT CERUMO RC Fの石浦宏明に一瞬インを突かれるが、ギリギリのところでブロックし順位を守りきった。KEIHIN NSXが一旦逃げる形になっていたが、16周目の馬の背コーナーで石浦がインに飛び込んだところを小暮がブロックした時に2台が接触。小暮はスピンを喫し、13番手まで後退してしまった。

これでトップはZENT RC Fとなったが、2番手まで浮上したDENSO RC Fのコバライネンが好ペースで接近。GT300との混走もうまく使い、23周目の1コーナーでトップに浮上。その後も後続とのペースを広げ、自身のGTでの初優勝に向けて周回を重ねた。30周終わりでレースが再開されると、6番手走行のフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rを始め、4台のマシンがピットイン。ここでフォーラムエンジニアリングはタイヤ無交換作戦を選択し、これが後半に向けて大きなアドバンテージを得ることになる。


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日産自動車株式会社

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JFA-GT勢が表彰台が独占!!

GT300クラスでは、ポールポジションのNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)と予選2位のNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)、No.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸学/平峰一貴組)らが何度かトップを入れ替える争いを行い、終盤にトップに立ったTOYOTA PRIUS apr GTが逃げ切って優勝を果たした。レース序盤はポールシッターVivaC 86 MCの土屋武士が順調に後続との差を広げていく。その後ろではSUBARU BRZ R&D SPORTと31号車プリウス、GAINER TANAX AMG GT3、UPGARAGE BANDOH 86の4台が激しいバトルを展開していく。それぞれのギャップは接近しながらも、しばらくはこう着状態が続いてしまう。

 マネパ ランボルギーニと2番手以下との差は10秒以上に開いていたが、トップを追うの3台はハイペースで周回し、秒単位でギャップを削っていく。そのなかで、54周目の1コーナーで86 MC同士の順位が逆転。さらに、58周目には31号車プリウスもUPGARAGE 86をとらえて3番手に浮上した。 勢いにのる31号車プリウスの中山雄一は、そのままトップ争いを展開するマネパ織戸とVivaC松井に接近。61周目に松井を攻略すると、さらに織戸へと襲い掛かった。


No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R

「タイヤ無交換はギャンブルではありません」

佐々木 大樹

1年ぶりに勝つことができました。タイヤ無交換作戦が活きてきました。タイヤを持たせながら速く走るのがドライバーの役目です。それにはドライバーだけじゃなく、ちゃんとグリップしながら最後まで垂れることのないタイヤと、タイヤに優しいクルマが必要です。ヨコハマさんも良いタイヤを用意してくれましたし、僕たちのチームにはそれが揃っていたので、今回の(タイヤ無交換)作戦は、決してギャンブルなんかではありません。自分たちでストラテジー(作戦)を決めて、自分たちの力を出し切って勝った。作戦に則ったレースでした。ただ、タイヤ無交換作戦で行ったので、さすがに最後はタイヤが少し厳しくなりました。(背後に迫られて)残り10周近くありましたが、もしも赤旗が出されなかったとしても、SUGOは抜き難い(抜かれ難い)コースで、もし抜かれるとしたら馬の背か最終コーナーで、そのあとにある最終コーナーは僕の方が速かったし、最後まで逃げ切れたと思っています。次回の富士は去年も勝っているレースで、その前のレースで勝てていい流れで臨むことができます。でも「今回はたまたま勝てただけ」と気を引き締めて、富士と鈴鹿で大きくポイントを稼ぎたいと思います。

「グラベルで止まっていたらと思うとラッキーだった」

柳田 真孝

(ピットで見守っていた)後半のスティントは、本当に長かった。だから自分のスティントはよく覚えていませんよ(苦笑)。タイヤ無交換作戦は、レースの前から考えていたから、序盤はタイヤを労わりながら走りました。でも、ドライバーだから先に行きたい気持ちもあって、そのジレンマに悩んでいました。早々のスピンで遅れたのはハイポイントコーナーで、インを突いてきた8号車と接触してしまったから。インを狙ってきているのは分かっていたし、1台分空けていれば当たることもないだろう、と思っていたら完全に入って来られて当たってしまいました。でも僕はスピンしたけど再スタートできたから、今こうしてここ(優勝者会見)に来ることができていたけど(8号車のように)グラベルで止まってしまったら、その場でレースは終わりになっていたでしょうね。それを考えるとラッキーだったんだ、と思います。タイヤについては、セーフティカーの間にピットと無線で交信しながら(タイヤ無交換作戦を)決めました。もし(佐々木)大樹に(タイヤを交換しなかったことで)何かあったら僕のせいになるんじゃないか(苦笑)と心配もしましたが、大樹は速く走りながらもタイヤを労わることができるので、安心してはいました。でも本当に優勝できてホッとしました。