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4月5日午後、2015 AUTOBACS SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の決勝レースが岡山国際サーキット(岡山県)で行なわれた。GT500クラスはNo.37 KeePer TOM’S RC Fのアンドレア・カルダレッリ/平川亮組、GT300クラスはNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀/中山雄一組が優勝を果たした。昨シーズンの開幕戦岡山も雨模様の中での開催となったが、今年の決勝日もやはり天候は微妙に天候が変化する状況となり、路面状況が刻一刻と変化する中でのウェットレースとなった。

□決勝 天候:曇り/雨 | コース:ウェット | 気温/路面温度 開始:18度/20度>途中:20度/19度

 

■路面が乾き出すとRAYBRIG NSX CONCEPT-GTが躍進!

 朝のうちは小雨となっていた岡山国際サーキットだったが、午後になると雲は多いものの、霧雨のような状況。路面はやはりウェットだ。スタート時点では雨は上がり、路面から跳ね上がる水しぶきはほぼなくなっていた。予定通りに午後2時30分、GT500はNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(武藤英紀)がスリックを選んだが、他はウェットタイヤを装着して、82周の決勝レースがスタートされた。トップに立ち、逃げるかと思われたKeePer TOM’S RC Fと追う2番手MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)が急激に接近してきた。2台の差はテール・トゥ・ノーズの状態まで接近し、17周目のバックストレートエンドでMOTUL AUTECH GT-Rついにトップに立った。だが、20周を迎える頃にMOTUL AUTECH GT-Rにトラブルが発生、左リアタイヤからスモークが上がり、クインタレッリは緊急ピットイン。ブレーキトラブルで大きくポジションを落とすこととなった。

路面が少し乾き出すとNSX CONCEPT-GT勢がペースアップ。予選6位のNo.15 ドラゴモデューロNSX CONCEPT-GT(小暮卓史)がKeePer TOM’S RC Fを抜き、24周目にはトップに立った。3番手にもNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴)、4番手はNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信)、そしてNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮)も5番手までポジションを上げていた。その後24周目にはRAYBRIG NSX CONCEPT-GTがKeePer TOM’S RC Fをパスして、2番手に上がり、NSX CONCEPT-GT勢が1-2を占めることに。

終盤ペースダウンもマージンがモノを言ったNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTそれぞれのドライバーが素晴らしい走りをみせたドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTだが、雨量が強くなり後退。6位でレースを終えた。

■雨が強くなるとKeePer TOM’S RC Fの平川の好走が光る

 残り15周を過ぎたあたりから、2番手を走るNo.37 KeePer TOM’S RC FがトップのNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTに急激に追い上げ、周回を重ねるごとにその差はどんどん縮まってくることに。コース上の水の量は見た目にも増えていく状況の中でNo.37 KeePer TOM’S RC Fの平川は攻撃的なドライビングで、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTをオーバーテイク、再びトップの座を取り返した。
 また、5番手を走っていたNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(野尻智紀)がNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rをパスして、4番手に浮上。ペースダウンするNSX CONCEPT-GT勢の中で気を吐いた。

3位にはNo.38 ZENT CERUMO RC F

残り2周になると、コース上の水の量はかなり多くなったが、その後の順位変動はなく、最終的にはNo.37 KeePer TOM’S RC Fが2015年シーズンの開幕戦優勝を果たし、2位には終盤ペースダウンもマージンがモノを言ったNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、そして3位にはNo.38 ZENT CERUMO RC Fが入った。



No.37 KeePer TOM’S RC F

 「タイヤ選択も含めて戦略が大成功でした」

アンドレア・カルダレッリ

とてもストロング(強烈)な週末で、ほとんど総てのセッションでポールを獲ったような気がしました。今日のレースでもポール・トゥ・ ウィン。こうして開幕戦に勝って、シリーズに良いスタートを切ることができました。ただ今日のレースは、どんなタイヤを選択するのか、など非常に難しいものでした。天候がどうなるかは“神のみぞ知る”ことで自分たちが考えてどうにかなる訳もないのですが、でも結果的にはタイヤ選択…、雨が降ってきても少しの雨なら行けるタイヤを選んだのですが、これは大正解。そのタイヤ選択も含めて戦略が大成功でした。
チームは素晴らしい仕事をしてくれ、パーフェクトなレース展開となりましたね。シーズンオフにハードワークでクルマを仕上げてくれたチームには、この週末のグッドジョブも含めて、感謝しています。開幕戦はウェイトハンディもなく、ピュアスピードの戦いなので、そこで勝つことができて、本当に嬉しいです。去年も、岡山の開幕戦で勝ったけど、チャンピオンには手が届かなかった? ええ、今年は去年とは違う結果を望んでいます(苦笑)。そうですね、岡山の開幕戦では去年も勝っていてことしで2連覇することになりました。でも去年は、最終的には2ポイント差でタイトルを逃しているので、今年こそチャンピオンを狙いたいですね。

 

「自分を奮い立たせながら走っていた」

平川 亮

幸先の良い結果になりました。タイヤチョイスがバッチリで、アンドレア(カルダレッリ)のスティントもそうでしたが、自分のスティントでも後半には雨が降ってくると判断してタイヤを選び、後半のスティントを走ることになりました。走っている時には、今、自分が何位なのかはまったく分かっていませんでした。スティントの前半(の雨の量が少ないコンディションで)はタイヤがとても厳しくて一度はNSX CONCEPT-GTに抜かれてしまったのですが、監督からは無線で『辛いだろうけど、耐えろ!』と言われ、自分を奮い立たせながら走っていたら、予想通りと言うか後半には雨が降って、一度抜かれたNSX CONCEPT-GTを再逆転することができました。
昨年もピンチヒッターで参戦していましたが、フル参戦するのは今年が初めてで、レースをスタートするまではバックマーカー(周回遅れとなるマシン)を上手く処理できるのだろうか? とか不安もあったしプレッシャーもありましたが、終わってみると、自分でも勝てるんだ! と意外な感じです。次回の富士も、入賞したいのはもちろんですが、ウェイトも積むことになるので、先ずは結果にこだわらず、クルマのポテンシャルを引き出してノーミスのレースをしたいです。


 

松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー

「昨日はセットアップを思い通りに仕上げられずに苦戦しましたが、今日はウエットレースということで、気持ちを切り替えて雨用のセットアップに取り組みました。結果的にこれがうまくいったことが、決勝レースで追い上げる展開に結びついたと思います。今回が初レースとなった#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは、残念ながらピット作業でのミスが響きました。また、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTはすぐに路面が乾くという方向にかけてスリックタイヤでスタートしましたが、これは完全な失敗でした。いずれにしても、2015年モデルのNSX CONCEPT-GTは、コンディションとのマッチングがうまく図れさえすれば、優勝争いを演じられることが分かりました。第2戦の舞台となる富士では、昨年に一度優勝しているので、次戦も表彰台の真ん中を目指してレースに挑むつもりです」

 

2位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT

山本尚貴

「自分のスティントでは、レースの戦略やタイヤのチョイスがプラン通りにいきました。実はもう少しペースを上げることはできたのですが、小暮選手と同じタイヤを選んでいて、小暮選手のペースが速く、同じペースで走るとタイヤを壊してしまうと思ったので、自分のペースを崩さず、小暮選手のペースが落ちた際に一気にスパートをかけました。結果だけを見れば優勝も狙えたレースでしたので悔しさもありますが、開幕戦で表彰台に上がれたことは大きいです。昨年の開幕戦でかなり苦しんでスタートし、冬の間も一生懸命がんばってくれたことが報われてこの結果が出たので、まずはこのマシンに携わった方々に感謝しています。次戦の富士でも十分戦えるはずですので、タイヤのチョイスを見誤らないようにして、Honda勢として一丸となって前にいきたいですが、最後に勝つのは自分たちです」

伊沢拓也

「自分たちも含めて、ポジションのアップダウンが激しいレースとなりました。前半で山本選手がトップに立ってくれて、ライバルに先行されましたが途中でオーバーテイクし、後続との差を広げる走りができ、そこまでは完ぺきなレース展開でした。ただ、残り10周ほどで雨が降り出した瞬間からタイヤのグリップがなくなり、コースにとどまるのが精一杯の状況でした。なんとか2位で戻ってこられて、優勝できなかった悔しさはありますが、昨日の予選を考えるといい2位だったのではないでしょうか」