東北縦貫線建設中!!!

東北縦貫線は、上野止まりとなっている宇都宮・高崎・常磐線の列車を東京駅に乗り入れるための路線。完成すれば東海道線とも直通運転が可能となり、北関東から神奈川までを一気につなぐ大動脈となる。2014年度中に完成の予定で、上野駅から品川駅までの所要時間が11分短縮できるという。

期待されるのは混雑緩和だ。実は、上野-東京間は日本屈指の混雑区間。JR山手線「上野-御徒町」の混雑率は201%と全国で2番目、京浜東北線の同区間は195%と5番目に混んでいる(2010年度)。ここ数年はやや改善傾向にあるとはいえ、なおも200%前後の混雑率を維持している。

混雑率が180%を超えると、車内はかなり窮屈になる。新聞を読むこともままならない。200%ともなれば、「体が触れあい、相当の圧迫感があるレベル」(国交省)だとか。

JR東日本によると、「上野-御徒町」間の混雑の原因は「宇都宮線や高崎線の乗客が上野で一斉に山手線、京浜東北線に乗り換えるため」。東京駅方面に向かう路線が限られていることが、異常な混雑率につながっているようだ。同社は東北縦貫線が完成すれば混雑率は180%以下になるのでは、と期待する。

■新幹線の上に在来線、神田駅の工事は壮観

東北縦貫線の存在が目に見えて分かる場所がある。東京駅の隣、神田駅だ。

神田駅東口を出て駅舎の方角を振り返ってみると、高架を走る線路の上に、さらに線路のようなものが見えてくる。その上にはエメラルドグリーンの門のようなクレーンが覆いかぶさっている。何ともメカニックな光景だが、これが東北縦貫線の工事なのだ。

「神田駅周辺では、新幹線の上を東北縦貫線が走ることになります」。JR東の担当者は言う。2階建ての高架は全国的にも珍しく、その分、工事も難しい。東日本大震災の影響などもあり、開業時期は当初予定の2013年度から1年ほど遅れる見込みだ。

■東北縦貫線は東京駅開業時からの構想

復元が進む東京駅のドーム型駅舎。6月には改札など一部が使えるようになった

東北方面からの列車と東海道線の相互乗り入れは、実は、東京駅誕生以来、国鉄、JRと受け継がれてきた長年の課題だった。

交通博物館(2006年に閉館)が編さんした「図説 駅の歴史 東京のターミナル」(河出書房新社)に経緯が詳しく書いてある。それによると、東京駅の駅舎の形や路線に大きな影響を与えたドイツ人技師、ルムシュッテルとその後任であるバルツァーは、早い段階で、東北からの列車と東海道線とを結びつける構想を練っていた。実に100年以上も前に、東北縦貫線と同様の構想が持ち上がっていたのだ。

なぜ、100年以上前の構想が今になって実現するのか? そこには首都圏の鉄道輸送の歴史が横たわっている。

■30年前に「将来を見据えた基礎工事」

東北新幹線の東京-上野間で、レールをつなぐ締結式が行われた(1991年2月8日、東京・大手町の高架橋上)

東京-上野間が線路でつながったのは1925年(大正14年)のこと。この年、東北本線の起点が東京駅と定められた。「駅の歴史」によると、国鉄はさっそく、東海道線を上野、東北・常磐線を品川まで延ばす計画を実行に移そうとした。しかし東京駅開業によって東海道線の輸送量は急増。線路はつながっていても、東北からの列車を受け入れる余裕がなくなってしまった。その後も何度か計画が持ち上がったが、予算不足などの壁にぶつかり、実現できなかった。

東京駅まで乗り入れていた東北・常磐線は1973年(昭和48年)、上野発着に変更となり、東海道線との直通はさらに遠のく。1983年(昭和58年)になると、東北新幹線の東京乗り入れ工事に伴い、東京-上野間で回送用として使っていたレールを一部で撤去。これにより、東京と上野をつなぐ在来線の線路は山手線と京浜東北線のみとなり、東北線と東海道線を結ぶ路線は途切れてしまった。この瞬間、国鉄以来の構想はついえたかに見えた。しかし、ひそかに可能性が残されていた。

JR東日本の山之内秀一郎・元会長が書いた「東北・上越新幹線」(JTBキャンブックス)に当時の秘話が載っている。

「なんとか可能性だけは残しておきたい。そこで新幹線の工事にあたって、線路の基礎構造物を強くし、将来新幹線の真上に、在来線の線路をつくっても十分に支えられる構造にした」

■丸の内仲通りに「新東京駅」構想

東京駅周辺では、このほかにも様々な路線計画がある。ここにきて急浮上したのが、国交省が検討中の新東京駅計画だ。

計画では、地下鉄都営浅草線の押上駅と泉岳寺駅の間に新たに地下を通るバイパス路線をつくり、中間にあるJR東京駅付近に新東京駅を設置。新駅から成田空港まで37分、羽田空港までは22分で結ばれるという。両空港間は現在の92分から59分に大幅に改善する見通しだ。

新駅は丸の内仲通りの地下を検討中。まだ調査段階のうえ、費用負担などで東京都が難色を示しており、実現のめどは立っていない。それでも人の流れに大きな影響を与える構想だけに、今後の展開が注目される。

東京駅ではないが、有楽町線の延伸計画もある。豊洲駅から半蔵門線・都営新宿線の住吉駅までをつなぐ構想で、東西線、半蔵門線、都営新宿線と接続する。

開業後は上野発着から品川・羽田・横浜方面からに変更か???

つくばエクスプレス東京へ延伸?!

当初は東京駅を起点とする計画であり、その計画通りに秋葉原駅から東京駅までの延伸を茨城県と県下市町が実現を強く要望しているものの、現時点で正式決定には至っていない。しかし、着工時より東京延伸は視野に入っている。このことを裏付けるのが秋葉原駅のホームの位置で、ホームが地下34mという深さにあるのは、東京方面への延伸が実現した際に秋葉原ワシントンホテルの基礎が線路に干渉するのを避けるためである。延伸した場合は丸の内側の丸ビル地下(JR東京駅西側約300m)に直結し、JR京葉線との接続を重視する構想もあるが、現時点では延伸時の駅設置地点は未定となっている。延伸に掛かる費用は推定1,100億円と言われるが、ほぼ同額の建設費用縮減分が現在も使途が決定しないまま残っており、費用面では問題は少ないと見られている。
前述の秋葉原ワシントンホテルのさらに南側には神田川があり、直下には東京地下鉄日比谷線、その下を都営地下鉄新宿線がくぐっており、東京延伸にはさらにこの下に線路を建設しなければならない。このため、東京延伸は深度50m以上の大深度地下を利用することが検討されている。

新駅は上記の浅草浅草バイパス線の新東京駅と共同で建設する事を考えている。

■京葉線の延伸、総武線・京葉線の接続新線の設置■

立川~三鷹~新宿~東京~新木場~新浦安~蘇我

2015年の開業を目指して、京葉線の中央線方面への延伸が計画されている。これの京葉線延伸の開業により、東京駅の地下京葉線ホームの不便さが多少改善される。東北縦貫線とこの京葉線-中央線(中央快速線)の直通が実現すれば、東京駅の中央駅としての地位が確立し、首都圏のどの方面においても行きやすくなる。東京駅は、東海道線、中央線、常磐線、高崎線、東北線(宇都宮線)、京葉線、総武線快速の中央駅(中心駅)として重要な働きを担うこととなる。

なお、東京~三鷹間は、京葉線を地下で延伸し、三鷹駅において中央線と相互直通運転が行われる。そのため、東京駅の京葉線ホームが地下にあることにかわりはないが、京葉線方面から中央線(中央快速線)方面に行く際は、非常に便利になる。中央線(中央快速線)方面から、京葉線方面(ディズニーランド、幕張新都心、千葉港など)への接続も非常によくなる。

総武線・京葉線接続新線(仮称)においては、京葉線と総武線を接続する新浦安~船橋~津田沼間が優先的に整備される。なお、津田沼駅において、総武線と相互直通運転が行われる。新木場駅において臨海副都心線(りんかい線)との相互直通運転も行われる。

リ ン ク